剛実コラム

レーザー切断について

レーザー切断のレーザー(LASER)とは、電気信号のように増幅して強くした光のことです。単に光を強くしたものではなく、良質な光として増幅したものを指します。

レーザーという名称で広く浸透していますがレーザーは略語で、正式名称は「放射(輻射)の誘導放出による光の増幅」という意味の「Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation」です。

レーザー切断について ギャラリー

コメント

【レーザー切断の性能を左右する要素】

▼ 加工材料の材質・形状
レーザー光のエネルギーの吸収比率は、加工材料の材質や形状によって変わってきます。光反射率の高い加工材料ほど、切断には大きなエネルギーを要します。加工材料の材質や形状によって、熱の集中する効率は左右され、レーザー切断のパラメーターにも影響を与えます。

▼ アシストガス
レーザー切断では、アシストガスが用いられます。アシストガスは、レーザー切断において融解した金属の除去や燃焼の促進など、切断効率を高める役目を果たします。アシストガスに用いられるガスは、燃焼促進に働く酸素ガスやエアガス、切断面の酸化防止のためのアルゴンガスや窒素ガスなど、加工物の材質によって使い分けられます。

 

【レーザー切断のメカニズム】

レーザー加工では、レーザー光を加工材料上の極めて小さな面積に集光させることにより、加工材料上の焦点に大きなエネルギー密度を発生させます。非常に高いパワー密度での集中照射によって、材料を加熱、溶融または蒸発させるのがレーザー加工のメカニズムです。

このメカニズムを基礎としたレーザー加工機は、鉄、セラミック、プラスチックス、木材、布、複合材など、多岐にわたる素材の加工に対応します。

レーザーは容易に出力を制御できるため、レーザー照射時間を調整することによって加工材料表面の温度状況をコントロールするので、用途に応じた加工が実現します。